坐骨神経痛など足の痺れや痛み
■ 種類と原因
腰椎椎間板ヘルニア | ヘルニアは「突出」と言う意味で、腰の骨と骨の間にある椎間板が破れ、椎間板の中にある髄核が脊柱管内に突出した状態です。ヘルニアだから必ずしも症状が出るわけではありません。ヘルニアによって神経が障害された時に痛みや痺れをだします。前かがみの動作をすると症状が増悪され、腰を反ると軽減するのが特徴です。突出した髄核は免疫によって半年くらいで消失する方もいます。カイロプラクティックでは突出したものが神経を障害しないように、また椎間板に圧力がかかりすぎないように、筋肉や関節の調整を行います。 |
脊柱管狭窄症 | 後縦靱帯硬化症など、様々な要因で脊柱管が狭くなった状態で、脊髄を直接障害します。間欠歩行がみられたり、腰を反ると症状が増悪し、曲げたり、座ったりすると楽になるのが特徴です。 |
梨状筋症候群 | 梨状筋は骨盤の中心にある仙骨から足の骨(大腿骨の大転子)を繋ぐ筋肉です。坐骨神経はこの梨状筋のすぐ下にあるトンネル(梨状筋下孔)を通って、骨盤内から骨盤外に出て足の後面を下っていくため、梨状筋が緊張して梨状筋下孔が狭まると障害されやすく、痺れや痛みを出します。まれに梨状筋下孔ではなく、梨状筋を直接貫いて坐骨神経が出てくる方もいます。 |
坐骨神経痛 | 概要にあるとおり、坐骨神経が障害された症状全般を指します。足の後面の痺れを訴える方が多いです。はじめは痛みや痺れの感覚障害がみられますが、症状が進行して運動神経を障害し始めると、歩行障害や筋萎縮が起こってきます。進行すればするほど、予後が悪くなるため、早めに専門家に相談することをお勧めします。 |
腓骨神経麻痺 | 腓骨神経は膝の裏あたりで坐骨神経から枝分かれした神経です。障害されると足の外側や足の甲に症状をだします。腓骨神経は腓骨に巻きつくように走るため、移動性が乏しく障害されやすい神経です。キツめの靴下を履いて発症する方もいます。進行して運動神経が障害されると筋萎縮やつま先が持ち上げられなくなり、歩行に障害が出てきます。 |
トリガーポイント | 筋肉の過緊張によってトリガーポイントが形成され、関連痛と言われる痺れの様な感覚をだします。多いのは股関節を支える筋肉で、坐骨神経痛と間違えられやすい症状です。鑑別がしっかりされずに対処していると、症状はいつまでも変わらないことが多いです。 |